2010年4月23日金曜日

2010-04-22

  1. 日本では自由にしていいよと困る傾向がある。抽象度が上がるから。逆に欧州では自由度が上がると操れる自由度が上がるので好まれる。これは抽象的な所有権が個人にあるから。日本人には抽象的所有権と絶対的所有権の違いを全く分かっていない。
  2. 絶対的所有権はキリスト教的に神の被造物の所有権である。中世ではそれが法王→王→領主と所有権があったが領主が多すぎて結局独占的な状態になっていた。
  3. 抽象的所有権は所有権者同士が実際には手にしていなくても概念的に対象物を所有することである。具体的な等価交換では処理しきれない場合、概念的に処理されるようになった。これが近代資本主義の基礎となる所有権である。
  4. 近代資本主義はカトリックへの抑圧爆発のエネルギーがプロテスタント(結局ユダヤ教の金儲け)に向かわせたのが因なので、合理・理性主義者にとってこの抽象的所有権は好まれた。
  5. 抽象度を上げることで心理的解釈を変化させるゲシュタルトがアメリカで好まれた意味がすごく分かる。だからあの行動主義(キリスト教ユニテリアン=科学教という宗教=合理&理性)と結びついて認知行動療法となる。
  6. 日本人が自由に戸惑うのは自由=所有権と結びついていないからである。日本人の思う所有権=みんなのもの、なのだ。会社が経営者や株主や家族で所有者が分かれていたりめちゃめちゃなのだ。通常、所有権は一個人のみのものだ。
  7. 健全にレッセフェール(自由競争)が行われるためには、一個人に所有権があって、その所有権者同士が自分の商品を売り買いすることで初めて成り立つのだ。
  8. だからキリスト教的な所有権の感覚に疎い中国人や日本人は近代資本主義が崩壊する恐れが高い。所有権の感覚が分からなければ社会主義でさえ崩壊させる。
  9. 日本人が欧米より神経症的競争が強いわけもこの所有権が分からないからだ。自分の等身大の所有さえも、相手の所有さえも無視して、理想の自分を非現実的欲求で拡大させるために劣等感と、それに対する対価としての全人類の自分への無償奉仕を欲求している。
  10. 心理学者コフートが言う「自己愛対象を選択する自由度の拡大」の重要性とは、日本人で言うと甘え対象が増えることが心理的葛藤の解決に繋がるが、だからこそ日本は自由=自分勝手=甘え=悪とリンクしているのだ。土居健郎の甘え理論で書いた自由観と話が繋がる。
  11. 抽象的所有権の自由の話が分からなればレッセフェールで立ち直れない。世界恐慌(これを契機に預金保険制度がレッセフェールを阻害した)と同じ末路になるだけだ。
  12. 日本人はゲシュタルトのちの認知行動療法の「捕らわれから自由になる(=抽象度を上げて、神の絶対性を知る)」という欧州感覚を理解してはいない。自己統一性だって自己実現だって、要は抽象度を上げて矛盾を包括させていくことで自由へと、神の絶対性もしくは所有権の抽象性の自由度の増加が本意だ。

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